この無量庵のサイトを立ち上げた当時は「食」に関する事といえば、どこどこ
のお店の料理は美味しいとか、行列が出来たとか、いわゆるグルメに関する事
が中心でした。
「食」の大元である、農業や漁業の実態や「食の安全性」の事を語られる事は
皆無に等しく、農業や漁業の話題がメディアに登場する事も殆どありませんで
した。そんな中、UKIの身近に農業や漁業を生業にされている人が、いない
事もあり「食」の大元である生産の現場から、自らが実践をして知る事から、
「食」を見直そうと始めたのが「無量庵」でした。
10年目を迎えての時も書きましたが、この事が「無量庵」を始めたきっかけ
でした。

で、20年目を迎えてこの10年で変わった事は、世界的なパンデミック。
10年目の節目では、東日本大震災が発生し今迄の価値観の変化があった年で
ありました。そして、今は、新型コロナウイルスが世界に蔓延して、経済活動
の変化を余儀なくされています。
新型コロナウイルスの感染を抑える為に、人々の行動変容が求められ、人と人
とのコミュニケーションの在り方を変えなくてはならない時代となってしまい
ました。その為、従来から実践すべきと云われていた在宅での仕事や、首都に
集中していた企業の本社機能を地方に移す事で、地域間格差が無い地方活性化
などが実現出来たという、今迄、出来なかった事が出来るようになったという
成果も生まれました。

また、世界中の若者が、これから自分達が生きていく為に改善すべきと考える
地球環境の改善を訴える動きが加速してきました。先に死んでいく大人達に、
この地球を任せる訳にはいかないという事なのでしょう。
いくつかの環境改善の中で、大きなテーマとして、循環型農業と物流の在り方
を見直す事によるCO2排出の軽減があります。
今迄の化学物質の農薬や肥料による農業を変えていくという事だけではなく、
廃棄される農作物や残渣などを肥料などの形で、畑に戻す事で、廃棄物の焼却
を減らしてCO2を削減するといった取り組みや、今迄出荷出来ずに廃棄され、
焼却されていた形の揃わない作物も、農家から直接消費者へ個別宅配する事で
有効活用されるようになりました。
物流の在り方でも、家庭で野菜を育てる事で、少しでも物流の量を減らして、
化石燃料の消費を抑えてCO2を減らる試みが進んでいます。そして、自宅で
野菜を育てるという事がお洒落なトレンドとして人気を呼ぶ時代となりました。

UKIが20年前に考えて実践してきた事が、今、「お洒落なトレンド」と、
なってきた事は、喜ばしい事であります。
これからの時代を考えていく場合、より暮らし易い地球にする為、皆が実践を
して欲しいと、国連がSDGSというキーワードを掲げています。
ここにある17の事柄をどう実践するか?
これからの無量庵のテーマとなりそうです。









2022年2月2日でサイト「無量庵」は二十年目を迎えました。