NO,001

「企画 通っちゃた!!」


2005年10月

       
  ひょんな事からひょんな事に、世の中何があるかわからない
「たべる たいせつフェスティバル2005」奮闘記 第1話


「食の原点をみつめて」をテーマにホームページを立ち上げ、同じような思いの方との
情報交換を始めようと思ったのは、2002年のまだ桜も咲かない早春の頃であった。
如月の望月の頃だったかどうかは不明だが、これから作物も出来始める頃その準備から
サイトアップしようと思い立った。
それから3年、石の上にも3年である。
ずっと石の上に居た訳では無いが、兎も角3年が経過したのである。

おかげさまで色々な方に出会いました。
年間、仕事にあまり支障の無い程度に野菜作り・お米作りに参加しておまけに時々釣り
に行く消費型では無い、お土産の付く生産型の余暇を過ごす事が日々の習慣として定着
するようになった。
ところが、限られた時間を、限られた人達と、限られたサイトだけで活動している事が何故
かここのところ、閉塞感を感じるようになって来た。

サイトを公開したポリシーは、「荒野をめざす」だったはずである。
ここの処、安定した心地よい環境で全然荒野をめざしてないじゃん!!と感じるように
なって来た。これではいかんぞ!!何か外に対するアピールをしなくてはと思っていた
のである。

そんな事をなぁ〜んとなく感じていたある日、「神奈川食育推進ネットワーク」事務局
からメールが届いた。イベント参加しませんか?というメールである。
何でも、初めて全国の生活協同組合が一同に介して食に関する展示会を行うらしい。
場所は有楽町東京フォーラム、新宿に移転した都庁跡地に出来たモダンで手頃な広さの
イベント会場である。おまけに来場者も来易い最も駅に近い街中のイベント会場でもある。
ここで、各地の生活協同組合がブースを設け、各々の食の安全に対する試みを紹介する。
それに華を添える意味で各地の団体が、食育活動を発表するステージを用意したので、
参加しませんか?というお誘いであった。ちなみに参加費はタダであるらしい。
知らない女性のお誘いには、のこのこ着いて行かないUKIであるが、タダという言葉には
弱いUKIは、これは面白そうだと早々乗る事とした。

このお誘いに乗る事にしたUKIであったが、参加には事前審査があるらしい。
今まで事前審査にあまり通った事が無いので、ここは相手の側に立ち喜びそうな美味しい
企画を立てなければならない。
はて、どうしよう?と考える。

食の安全を考えると、今まずインパクトが強いのは主食であろう。この主食である米の自給
率が下がって来ている。生産者の高齢化に伴って様々な意味で重要な機能を果たす棚田
が荒廃している。また今回のテーマである安全を考えると米は生産性を高める為にかなりの
農薬や除草剤が散布されている。この問題をテーマに「米を考える」としよう。
このテーマであれば実践しているぞ!
棚田を保存しようと始まった「伊豆の棚田」
安全なお米を作ろうと始まった「茨城アイガモ水田トラスト」
ふたつも実践しているのである。各々取り組みは若干違うがこのテーマを網羅している。
ここでの活動とみんな楽しく参加している様子を伝え、ついでにちゃっかりPRもしてしまおう。
ところで食育って大切な事なのだが、固い話だけでは面白くない。何か参加型で夢中に
なれるものはないだろうか?とさらに考える。参加型で夢中になれるもの、教室である。
米を作れば稲藁が取れる。「伊豆の棚田」も「茨城アイガモ水田トラスト」も手刈りで天火干し
である。大型コンバインのように稲藁を細かく裁断しないのである。
また、日本広しと言えども早々やっていない事に無農薬のお米作りがある。
完全無農薬の稲藁は貴重な存在である。

という訳で考えた企画が
アイガモ無農薬の稲藁を使った藁細工教室と稲のお話を中心に棚田・アイガモ無農薬米
活動の写真パネル展示・おまけに古代米試供品プレゼント!!であった。どうだぁ〜!

まあ、希望者も多そうだし、企画が通るとも限らないので「伊豆の棚田」の保存会会長や
「茨城アイガモ水田トラスト」の主催者である平野さんにも一言も相談せず通ったらその時
伝えればよいなぁとかなりいい加減に企画主旨書を送ったのであった。

と、そんな事を忘れてしまった数週間後「神奈川食育ネットワーク」から一通のメールが届いた。
「無量庵殿、貴殿の企画が採用となりました」さあ、これからが大変だった。







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 プロジェクト ん組
「困難な戦いだった。誰もが見放しかけた。その時、男は歯を食いしばった。」
てな感じで始まる某番組に涙が湧いて来る今日この頃のUKIですが、サイトを
通じて知り合った方とのプロジェクトをお伝えします。