今夜の魚呑む銘酒
続 今夜の魚呑む銘酒

NO.010

■ 今夜の魚呑む銘酒

5月

著者:魚柄 仁之助
出版:毎日新聞社

釣りたての魚は、刺し身に限るが飽きて来る。また魚には何と言っても日本酒である。
そんな時、手間がかからず簡単に調理出来る美味しい魚料理を紹介しているのがこの本。
続編を含めて毎月8種計96種類の調理法と日本酒・ビール・ワイン・ウイスキーが紹介され
ている。

九州の老舗の日本料理屋で育った作者は、その環境から食材を活かした調理法のツボを
心得ている。プロの技がさりげなく散りばめられていて、これから魚料理にトライしようと思う
人には参考になる。
ちなみに、魚料理の好きなUKIが「こーくるか!」と感じた料理は以下のとおり。
● 干しグジご飯 高い料亭で最後に出るひと品がなんと6人前で800円
● たこぶしトロトロ おろしアワビもどきである。
  アワビを使ったら目が飛び出るがトコブシを使うのがミソ。
● サーモンソーセージ 銀座あたりのフランス料理屋さんでも、なかなか美味いムースを置い
  ていないが実は簡単
● こったら豆腐 調理時間2分、冷蔵庫で2時間 我が家が料亭に早変わり
● 腹子の水炊き 子持ちカレイの腹子だけ使うというのがなんとも渋い。
  もちろん身は別の料理に

また、この本の主旨としてひと品平均200円 安い!がある。
自分で釣らなくとも魚屋で買って来る事で一品平均200円とローコストパフォーマンスである。
釣りの場合は、時としてまたはその多くがハイコストパフォーマンスとなるきらいがあり、この本
の主旨とは反する。が自己の満足度と家族からの予想される非難を天秤に掛けどちらを選ぶか
悩む贅沢な楽しみはある。




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面白かった本などを紹介します。
2002年に読んだ本の中からの紹介です。