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NO,005 |
■ オンザロック
■ 夏の夕日が沈む頃、焦げ付いた空気が少し落ち着き始める。
まだあたりは明るいが、今宵の宴のスターターとして喉を潤しても良い時候である。
こんな時、気分を切り換えるには個性の強いお酒をオンザロックにするのが一番似合う。
■ 最近増えた飲み仲間に、「のぼりとゆうえんたい」の余川さんがいる。
同じ年生まれのせいか、一緒に飲んでいても妙に落ち着く。戸張の降りる頃男二人でグラス
を傾けるというのもなかなか良いものである。
ヨットマンである余川さんと海の話、月齢の話、今度また乗せて頂くヨットの話などをとり
とめなく話すというのも心地よい一刻である。
■ ある日、そんな余川さんからメールを頂く。
ヨットの事が書いてある。出航のお誘いかなと良く読んでみる。
■ 「七福神(余川さんのヨット)が8/27に烏帽子岩の近くでオンザロック(座礁)しました。
あわてて葉山マリーナに上架して、サーベイヤーに見てもらったところ重症。全治10週間、
しかも船体保険の範囲を超える修理代金。免責額を入れて100万以上の出費です。
ワ〜涙涙・・・
と言うわけで、お約束の釣りの季節にもかかわらず、お誘いできません。
アシカラズ!」
■ 余川さんには大変失礼ながら、思わず笑ってしまいました。
弘法も筆の誤り、猿も木から落ちる。
これでこの夏から秋にかけての出航は見送りである。今年は青物良さそうなんだけど。
■ ところで、座礁ってオンザロックっていうんだぁ。
そう言えばそうだねぇ・・・ でも、なかなか奥が深くて痛い言葉だね。
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