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NO,001 |
■ 馬鹿だと思われるから止めなさい
■ 昨年は横浜でも二回も雪が積もった。
その半年前、秋の風情が辺りに漂う頃に、我が家の山の神は何を
思ったのか、ホームセンターで雪かきスコップを買うと言い出し
たのであった。
何でもご先祖様が買っておけ!と言っているそうで、こういう時
は必ず、当たるんだそうなんである。
■ この人、この手の感はとても強いものがあるのだがここ
数年は雪は降っても積もる事は無く、ましてや、毎年暖冬だと、
言われているので、何を言っているんだと思ったらその年はここ
数十年にない大雪、見事に積もりました。
■ 雪の降った翌日は休日、このまま溶けてくれるかと昼過ぎに
外の様子を伺うと、まだ雪は溶けずに歩道を覆っている。
我が家から最寄駅に向かう道は、隣の一階が駐車場になっている
マンションとその隣にコンビニになっているマンションがあり、
その先は工事用車輌の会社と生協の配送センターがあるのだが、
今日は休日の為、誰もいない。
また、その先は坂道となり袴線橋となっていてここも誰も雪かき
をする人はいない。
この分では、明日は歩道は凍結して歩くのも困難である。
誰もやらないのであれば、自分でやらなくてはならない。
■ 結構な距離です。
何とか三時間掛けて、どうにか仕上がりました。
何とも言えない達成感があります。
道行く人からもありがとうございますと声を掛けて頂いた。
コンビニの店長からは缶コーヒーの差し入れがある。
何よりも、明日、自分の通勤が楽になるのが一番嬉しい。
■ この事を山の神に言うと、帰ってきた言葉が
「馬鹿だと思われるから止めなさい。雪かきは自分の住んでいる
マンションの前だけでいいの。道行く人はありがとうございます
と言うけど、心の中では何もよそ様の前まで雪かきしなてもいい
のに、馬鹿じゃないのって思われているんだから。」
だと。
■ 因みに我が家山の神、今年は両手で操作するそりのような、
雪かき道具を買おうとしている。
一体来年は、どんな雪が降るんだろう。
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