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NO,003

平宗田鰹2006

8月26日

ここ数年の夏のボート釣りの傾向を見ると、8月末から9月中旬にかけて結構な数の青物が
釣れている。正味20日間の間、鯖から宗田鰹そしてイナダへと潮が変わる毎に、逗子湾に
回遊している魚が入って来ているようである。
この時期を逃すと、あの青物の心地良い引きを楽しむ事が出来ない。
最もこの時期、台風の余波でなかなか沖に出られない事も多い。ならば、行ける時に行こう
ではないかと久しぶりに早起きをする。

午前5時半到着、いつもの駐車場に着くと最後の1台が空いている。ラッキーである。
ここの駐車場も年々満車になる時間が早くなる。

仕度をして海へ。
天気は曇り空、秋の風情が漂い心地よい微風が吹いている。海は凪、沖を目指す。
今日は脇目も振らずに沖を目指す。青物一本である。
ここのところ、沖へ沖へと進んでいく傾向にあるので、ちょっと遠慮していつのもポイント
よりも手前でアンカーを下ろす。今日は曇り空とはいえ、遠く伊豆半島や箱根の山々も良く
見える。こんな日は得てして風が強い時が多いのだが、今日は殆んど風は無し。山立ても、
簡単である。

竿二本で各々サビキとビシ仕掛けとする。ここの定番である。
ビシはお徳用針100本入りを沖で結ぶ。いつか雨に打たれて仕掛けが濡れて以来、サビの
出ている針だが針先の甘いのは除き、鋭い針を選んで糸に結ぶ。糸の長さはふたヒロが定番。

ボートの廻りでは、魚がバチャバチャと跳ねている。多分宗田鰹であろう。
仕掛けを下ろしてコマセを振る。が、なかなか魚信はありません。
コマセを入れて仕掛けを下ろし、コマセを振ってしばし様子を見る。反応無し。
仕掛けを上げて、コマセを入れて仕掛けを下ろし、コマセを振ってしばし様子を見る。
また、仕掛けを上げて、コマセを入れて仕掛けを下ろし、コマセを振ってしばし様子を見る。
再度仕掛けを上げて、コマセを入れて仕掛けを下ろし、コマセを振ってしばし様子を見る。
こんな事を繰り返す事小一時間、何ぁ〜んも変化はありません。
こんなに魚がバチャバチャしているのにねえ。

暫し、こんな繰り返しでひょっとら今日は駄目かなぁと思い始めた頃、竿を持ち上げコマセ
を蒔こうとしたその時、グッググーと竿先が撓る。ゆっくり合わせるとさらに竿先が撓って
いく。魚である。
間隔を置いてグッ・ググッって引く魚信は、青物では無い。ひょっとして河豚?嫌な予感で
ある。でも上がってきたのは30センチには満たないが、立派な真鯛。これは嬉しい外道で
ある。ちなみに魚が掛かった仕掛は、ビシ仕掛け。
「ああ、今日は逗子に来て本当によかったなぁ〜」と気分はすっかり入れ替わる。

真鯛をしっかりとキープし、ビシ仕掛けをまた下ろしていると今度はサビキ仕掛けの竿先が
海にいきなり突っ込んでいく。本命青物である。
竿を持つとグ〜と引いていきます。走ります。この引きは正しく宗田鰹、今年最初の宗田鰹
である。上がってきたのは体高のある平宗田、いいねぇ〜。
この後続いて2匹の平宗田、今年はサイズも体高も一回り大きい。
いつもなかなか平と丸の区別が着かないのだが、これはひと目で平宗田鰹と分かります。
何だか今日は調子がいいぞ〜!と先程の心境とはガラリと変わる。こんなハラハラドキドキ
が繰り返されるから釣りは楽しいんだろうなぁと思う。

今日の魚の群れは、薄く回遊しているようである。海面がバチャバチャ跳ねている間隔も、
時々である。それでも段々コマセが効いて来たのか、釣れる間隔が短くなって行く。
回遊している魚を繋ぎ留めておく為にも、コンスタンスなコマセワークが大切である。出し
過ぎても良くないし、少なすぎてもよくない。程よいパラパラ感が大切である。

次に魚信が有り上がってきたのは丸宗田鰹、今日は回遊する魚種がきっちりと分かれている
ようである。しばし、丸宗田鰹の魚信を楽しむ。これはあまり釣れても食べ過ぎるとお腹を
壊し易い魚なので、程ほどにコマセを振る。

群れが去りまた平宗田鰹、潮が停まったのか魚信が遠のく。
サビキの反応は鈍くなってきたが、ビシ仕掛けがまったく反応しない。ビシ仕掛けを上げて
みると針が無い。どうやら解けた様子では無い。付け替えてビシ仕掛けの竿先を注目する。
竿がグンッって撓るがすぐに元に戻る。仕掛けを上げるとまた針が無い。
今度は慎重に針を結ぶ。大抵7巻きくらいで止めるところを10巻きにしてきっちりと結ぶ。
仕掛けを下ろしコマセを蒔き、今度は持ち竿である。
竿先がグンッって撓る。ゆっくりと合わせる。竿が胴から撓って水面に突き刺さる。
ゆっくりとリールを巻き、天秤を掴み、糸を手繰り寄せる。が、最後のところでひと走り、
プチッと糸が切れる。ちなみに糸はテフロン2号。
うう〜ん、何だろう?あの魚?


今日の釣果:

平宗田鰹6匹・丸宗田鰹3匹・真鯛1匹

本日の教訓:
傾向と分析は大事である。















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静かな海で一人ぼうっ〜と出来る。上腕と腹筋を鍛えるのに最適。
スポーツジムと比べこちらは時々魚のおまけが付くなど、海のボート釣りは
良い事づくしです。よく出掛ける逗子湾沖を中心にお伝えします。