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NO,017 |
■ 小さな窯元めぐり
7月
著書:株式会社 キークリエイション
出版:弘済出版社
密かなる老後の楽しみとしてまだ手を着けていない最後の趣味がある。
何を隠そう「陶芸」である。人生好きな事を全てやってしまうと楽しみが無くなってしまうでは
ないかと実は最後に取っておいているのが「陶芸」である。
ところがである。陶芸に手を染め始めた友人から聞き捨てならない話を聞いたのである。
「UKIさんは老後に陶芸をやろうと思ってるのですか?それはとっても甘い考えですよ。」
「どうして?」
「陶芸ってとっても体力がいるのをご存知無いのですか?」
「えっ?」
「UKIさんは饂飩打った事ありましたよね。」
「ええ、とっても疲れた。」
「陶芸はまず、土を捏ねるところから始まるんですよ。それは饂飩の比じゃ無いですよ。」
「???」
「饂飩の十倍体力いりますよ。老後になって体言う事聞かなくなった時に始めても大変です。」
「な・ななんと・・・・それは大変!!」
という事で慌てて読み始めたのがこの本。関東近県で窯を持ち体験も出来る窯元が全部で約80
信楽・唐津・黄瀬戸・備前何でもござれである。
あの魯山人も30代から「陶芸」を始め絵付けしか極められなかったというではないか、もはや
UKIには、焼きあがった焼物を運ぶくらいしか能が無いのかと思いつつせめて絵付けくらいと
思っているである。
各窯元が開いている作業場・顔写真・作品と詳しく掲載されている。また体験をしたい方への
メッセージも取材されていてどこも窯元に問い合わせようか迷っている方には絶好の本である。
UKIは、信楽・備前といった登窯で焼いた焼締めの自然釉が好きであるがとっても高価である。
そんなただ焼いただけの焼き物にもちょっと気が引けるが、九谷のような窯でろくろを引いた
焼物に自由に絵付け出来ると考えると、これはこの世にふたつと無いとても貴重な作品と言えるの
ではないだろうか。
何はともあれ、絵付けしたいなぁどうしようとか自分で土を捻りたいとか考えている人にとって
は、大変重宝する本である。
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