NO,025

■ 食農同源

10月

著者:足立 恭一郎
出版:コモンズ

偽国産作物・狂牛病・不正混入牛乳・輸入農作物ポストハーベストなど、日本の
農業環境は曲がり角に来ているかもしれない。無量庵を通じ、農業の実体験をし
「知る努力と自己責任」について実践している。
そんな日本の農業の在りかたについて今後どうしたら良いのか論じられたのが、
この本である。

今の農業の問題点について、ずさんな監督庁とその実態を克明にすると共に海外
の生産者と消費者との連携や国内の動き、提言といった構成になっている。
著者は、現役の農水省の農業研究所に勤務している農業博士である。自身の組織
をかなり痛烈に批判しており、これは勇気のいる事だと感じる。

提言については、色々な意見のあるところではある。
が、狂牛病問題の時系列に沿ったレポートは、著者の熱気を感じ思わず引き込ま
れてしまう。また詳細なデータと新たな農業への取り組みへ最新情報は、とても
参考となる。

海外からもたらされる新しい生産者と消費者との農業提携運動の本質は、日本の
無農薬農業運動がベースになっている事、これからの日本の農業提携の参考例と
してアメリカのCSA(Community Supported Agriculture)運動が注目される、
さらに農業は、トレンド商品のように単なる儲る儲からないといったサイクルで
は成り立たない産業である。かつて日本の無農薬農業運動がブームとなった後、
沈静化してしまった実態を、産消提携を行うには生産者・消費者が自覚を持つ事
が重要と説いている。








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空の写真 今月の本(2003)
面白かった本などを紹介します。
2003年に読んだ本の中からの紹介です。