|
NO,011 |
■ 漬け物大全
3月
著者:小泉 武夫
出版:株式会社 平凡社
日本は漬け物大国である。高温多湿と低温乾燥といった、人間にはあまり良い環境では
ないがある種の微生物にとっては大変繁殖しやすい風土となっている。
そんな環境の中、独自に育まれてきた日本の醗酵食品「漬け物」の世界を紹介している。
著者は、東京農大農業大学教授にして日本スローフード協会会長 造り酒屋の息子という
天性の環境にある先生である。
ちなみにUKIが尊敬する教授はこの方と国学院大学教授故樋口先生である。
お二人とも日本というフィールドで古の知恵を現代にいかに生かそうかとお考えになって
いるとUKIは感じているのだが、どうでしょう?
ところで、この本漬け物といったら野菜というイメージを払拭してくれる。
いわゆる肉醤これも立派な漬け物である。この肉醤について大変詳しく触れられている。
日本では、鮒鮨・魚卵の熟鮨・さんまのくされずし・鮎の熟鮨・鯖の熟鮨・ハタハタ鮨
松前漬け・メフン・ニシン漬・塩かずのこ・真鱈の子漬・烏賊の塩辛・烏賊の沖漬・塩
ウニ・肉の味噌漬・タイ味噌・蛎味噌・鮑の醤油漬・鮑の粕漬・鮭の粕漬・棒ダラ漬・
塩イワシ・鯨のタレ・くさや・カツオドリの肉醤・鮪の味噌漬・鮪の粕漬・鰹の塩辛・
鯵の押し鮨・鮎うるか・アミの塩漬・タラの親子漬・モズクの塩漬・鯛の子漬・へしこ
・このわた・いしる・フグの卵漬・鯖の宝漬・鯉の陣中漬・鱒と大根と人参と米麹を入
れたねずし・さわらの白子を使った柚子味噌漬・コノシロ鮨・蛸の塩辛・小鯛の雀鮨・
ママカリ・カラスミ・からし明太子・スクガラスなどなど・・・・
海外では、中国の鯉の熟鮨・豚の熟鮨・韓国の塩辛・タイの魚の熟鮨パーソム・魚や肉
醤パーマム・魚の麹漬パーチャオ・魚の塩辛パーチャム・ベトナムの淡水魚の熟鮨マム
チュア・カンボジアの熟鮨ファーク・塩辛マム・マレーシアの蝦の塩辛チンチャーロ・
淡水魚の熟鮨プカサム・フィリピンの魚の熟鮨ブロンイスダ・インドネシアの魚の熟鮨
プカセム・ミャンマーの魚の熟鮨タミンヂン・それを携帯食としたンガチンヂン・極北
のアザラシとウミツバメの熟鮨キビヤック・インドの魚の熟鮨シダル・ブータンの魚の
熟鮨ニャソーデ・スリランカの魚の熟鮨ジャーディ・西アフリカのくさやグウェーデ
ともかく沢山ある。
|
|