NO,019

■ イタリアのふだんのごはん

9月

著者:田口 成子
出版:株式会社 筑摩書房

スローフードの国であり、食に関して頑固で頑なに今在る物を愛して病まない
そんな国イタリアこの本はそんなイタリアを余す事なく伝えてくれる本である。

著者は料理研究家、イタリア語修得とイタリア料理を学ぶという目的を達成す
べく一石二鳥の旅に出る。イタリアホームステーの旅である。
場所は、ボローニャ・トスカーナ・フィレンツェ・マルケ・ナポリと北から南
へと移動しながら各地のマンマの味、ローカルフード満載である。
本の内容を見る限り、素材を生かし無理なく自然に料理をする。
これは、フランス料理のように複雑で時間の経かるソース作りと違いひょっと
したら誰でも簡単に作れるのではないかと錯覚してしまう。
が、味噌汁の味が家庭によって微妙に違うようにマンマの味はひとつひとつが
微妙に違ってくる。

イタリア料理はとてもその量が多く、またオリーブオイルを多用した油ぎった
料理が多いように思われている。しかし、著者は普段イタリア人の家庭料理は
決してそんな事は無く、つつましやかな野菜中心の料理だと力説している。
よく日本料理で、すき焼・天ぷら・寿司が毎日食べる料理であるかのごとくの
錯覚と良く似ているかもしれない。

ちなみに、この本に記載されている料理の中で、これはぜひ作ってみたいと思
った料理は以下となる。
ポルペッタ・トルテリーニ・ポレンタである。


















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面白かった本などを紹介します。
2004年に読んだ本の中からの紹介です。