NO,004

■ 曳き釣りトローリングのすべて

1月

著者:加藤 賢一
出版:株式会社 カンゼン

ここ数年思うところがある。堤防からの釣りでも手漕ぎボートでも遊漁船でも
同様にかなりのアミコマセを蒔く。毎回釣り人が蒔くコマセはかなりの量である。
水質汚染やその影響は無いのだろうか?
また、そもそもそんな大量のアミコマセを食べた魚は、いくら天然物と言えど
餌付けした広い意味での養殖魚に他ならないのではなかろうか?
とは言いつつも、関鯵・関鯖のように余程の技術と時合を知っていないと青物
はコマセ無しでは釣れない。また、近くでコマセ蒔かれたら魚はそっちの方へ
と行ってしまい釣れないのである。釣りに来て釣れないというのは、魚が沢山
いるのに仕掛けを忘れて出直す事の次に腹が立つ事である。

と、そんな事を悩みつつ5年と6ケ月、最初は餌無しのルアーをやっていたの
だけど余りに釣れない事1年、で餌釣りに転向したUKIでした。
とは言いつつこの事はず〜と気には成っていたのですが、今回この本を見つけ
またムクムクと浮気の虫が疼いてきたのでした。

著者は、仕事の傍ら釣りを趣味にする事何十年。とうとう本業と平行しボート
とタックルを製造する会社を立ち上げ、現在はリタイアして千葉・東京湾奥・
ハワイと年間10ケ月トローリングに明け暮れる大変素晴らしい生活を送って
いる。これを「人生の成功者」と言うんであろう。
餌を使わない曳き釣りをもっと普及させよう。古来からある日本の伝統釣法が
安易な餌釣りに流れている現状と、そろそろ後継者に自分の修得した技術を、
伝えたいという気持ちからこの本を上梓されたようである。
この本、かなり詳しく書いてあります。

ボートの選び方・海のマナー・釣り場の解説・仕掛け・釣り方など熟読したら
沿岸でヒラメやヒラマサ・ワラサ・鰹・真鯛などが、さぞ簡単に釣れそうな気
になってくる。
特に仕掛け、著者が独自に考案されたグミ曳き釣法は大変面白い。
ところで手漕ぎボートしかやらないUKIとしてはここでまた悩む。この釣り
基本は、船外機付きのボート釣りである。手漕ぎボートでも出来そうであるが
その事には大丈夫とも駄目とも触れられていない。この本のグミ曳き仕掛けを
忠実に再現して沖に出ようかどうしようか大変悩む。
結果的に、無駄な出費と無駄な時間を費やしそうでもあるがそれも楽しみでも
ある。うう〜ん、どうしよう。








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空の写真 今月の本(2004)
面白かった本などを紹介します。
2004年に読んだ本の中からの紹介です。