図解江戸料理

NO,013

■ 図解 江戸料理辞典

5月

著者:松下 幸子
出版:柏書房 株式会社

これは、とっても重要な本である。第一に枕にしたら程よい厚みと重さがある。
と、そんな事はどうでも良いが、とても重要な本である。何故なら、現在廃れている料理が
沢山記載されているからである。

杉焼。鶏肉や魚を軽く焼いて、杉板に載せて下から炭火で焼く。杉板が燃えないように塩を
塗す。杉の香りを食材に移して食する。
糠みその汁。今の糠とは違う材料だそうである。戦国時代の話に、よく糠みそ汁の話が出て
くる。今の糠みそを想像して昔の人は、とてつもないものを飲んでいたと思っていたが、
どうも違うようなものだったらしい。
もちろんご存知、芋酒載ってます。その他、色々作ってみようと思うような料理法が、沢山
溢れている。

この本、過去の日本料理を系譜を古文書から導き出している。
その古文書の中で、興味深いのは今ではあまり親しみの無い料理を記した書物である。
例えば「本朝食鑑」江戸初期の書物、戦国時代から江戸初期の料理を著している。
戦国時代に比べ、江戸になってからの料理が贅沢になったと嘆いていたりする。
また「素人包丁」、これは今で言うCOOKPADみたいなもの。巷の料理を収集している。

枕元に置いて時々読みたい本である。














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面白かった本などを紹介します。
2005年に読んだ本の中からの紹介です。