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NO,026 |
■ ノノさんのぶらぶら地図学
11月
著者:野々村 邦夫
出版:実業之日本社
読んでいて楽しい本である。
UKIは時々、地図を見ながらお酒を飲むのを楽しみにしている。
ここはどんな地形なのかとか、この川はどこから流れているのかとか、を想像して情景を
思い浮かべる。さらにそれを確かめる為にいつ出掛けようとか、道順はどこからにしよう
かとか考える。楽しい時間である。
著者は、地図の本家本元「国土地理院」の最高責任者を務めた事もある地図のプロである。
そのプロの地図の権威が地図を見る楽しさを伝えているのが本書である。
その地図のプロの楽しみ方が面白い。
地図を基に一日散策コースを考える。
地図記号からちょっとしたうんちくネタを携えて、子供達を集めみんなで歩く。うんちく
ネタがウケたらそれはそれで楽しい。ハズしてもそれはそれで楽しい。
分水嶺でビールを飲む為に仲間を集い山へ出掛ける。そこで小用をたし果たしてこれは、
日本海に流れるのか、はたまた太平洋に流れるかと考える。
少年の頃の街中の探検に似た、良い歳をした大人のあそびである。
そんな地図に関した遊びが満載のこの本、大変楽しい。
ちなみに著者は東京大学大学院を出た秀才だが、微妙に違うが、限りなく駄洒落とオヤジ
ギャクに近いユーモアのセンスが本書随所に現れる。お寿司を摘む合間の生姜の酢漬け、
ガリにも似たその味わいだけでも楽しむ価値は充分ある本である。
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