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NO,017 |
■ こんな公園がほしい
7月
著者:小野 佐和子
出版:築地書館 株式会社
ある事があって、地域の公共休眠地の利用について自治体と掛けあった事があった。
当然、住民であり地方税も払っているのだから、休眠地=遊んでいる土地=塩付け土地
が活用されないのは、税金の無駄である。
そんな土地を利用出来ないかと色々と掛けあったものの、行政の壁はなかなか厚い。
こちらも知識を持って理論武装する必要があるので、色々と調べると場所によっては、
住民との協業という形で地域の公共地をうまく活用し、運営しているところもあるらしい。
そんなうまく活用されている公共空地=公園を紹介しているのがこの本。
紹介されている例として、
・東京大田区くさっぱら公園
・神奈川横浜市長屋門公園
・東京武蔵野市けやきコミュニティセンター
・インドネシアジョクジャカルタ
・東京世田谷区庭つくり
・東京世田谷区ねこじゃらし公園
・東京世田谷区西経堂住宅
・神奈川横浜市舞岡公園
この本の中で、地域コミュニケーションの人と人の係わり合いについて本質的な言葉が
ある。普段はあまり係わり合いになりたくない、人の邪魔や迷惑になりたくない。また、
自分も人の迷惑をこうむりたくない。
が、地域で互いに協力し、ひとつのものをまとめあげていく場合には、どうしても関わり
あいと互いの利害がぶつかっていく。そんな行動を起こす事が互いの領域に踏み込み、
時として相手に対して迷惑を掛ける事となる。
相手に迷惑を掛けるほど、踏み込む事により、より深い互いのコミュニケーションや本音
が生まれ、奇麗事ではなく本当の地域のコミュニケーションを確立する事となるらしい。
ストレスも溜まるが、自分達の意思で変えていこうという強い気持ちと自己責任を持つと
いう行動が、息使いの聞こえる地域活性に繋がるという事を教えてくれる本である。
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