NO,009

■ マメな豆の話

3月

著者:吉田 よし子
出版:株式会社 平凡社

UKIが参加している「アイガモ無農薬米トラスト」この母体は「市民大豆研究会」という
市民団体である。日本の大豆の自給率をいかに向上させるか、また輸入大豆の殆んどがGM
となった今、日本でのGM大豆栽培阻止に向けてがんばっている団体である。
UKIは、医者からあまり大豆を食べるな!との指導を受けているので、この市民団体には
参加していないが、健康を考えると肉からのたんぱく質補給よりも豆からのたんぱく質補給
に切り換えていかないと特に東洋人は、ダメなんだそうです。
と、いう訳で大変参考になる豆の本を見つけた。
これは名著であるよ。

アメリカでは、主に油と家畜の飼料として栽培される大豆、本来は、人間の食料として東南
アジアで多く栽培されていた。様々な加工品が多く存在する。
ヨーロッパでは、インゲン豆系が古くから栽培されてきた。地域と文化により栽培される豆
は変わってくる。
これから注目される豆として、中南米やアフリカの豆を本書は挙げている。
・冷やして食べるアイスクリームのようなパカエ
・年二度収穫出来るバーソール
・ポップする豆ヌーニャス
・たんぱく源の宝庫タルウィー
・ペルーのそらまめリママメ
・芋も出来るハナマメ
・パンにするブラックビーン

ところで、多くの種類の豆を栽培しその消費量が最も多いのはインドなんだそうである。
多くの人口を抱え、食糧難を回避する方法として穀物に続いて豆が重要な作物といえる。
そんな豆だが、実はその多くは有毒物質を持っているんだそうです。
蚕豆アレルギーのピタゴラスは、敵から逃げる際に蚕豆畑を抜けなければならず、蚕豆アレ
ルギーになるよりも敵に捕まり、死を選んだそうな、へえ〜である。

貴重なたんぱく質を提供してくれる豆、また栽培する事で空気中の窒素を固定化し土に戻す
植物の栄養素にひとつである窒素補給をしてくれる豆、もっと豆を栽培すべきである。

余談だが沖縄のデイゴや東南アジアの調味料ともいれるタマリンドも豆科の植物なんだって

これも余談だが、ある日ある催し物があって田圃より集会場に車で移動する時の事、一緒に
会場まで乗せていってあげてと高齢の女性を自動車に乗せた事がある。
お互いに神奈川に住んでいるとの事で盛り上がったのだが、あとでその方が著者だと聞いて
驚いた事がある。品の良い素敵な女性でした。












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空の写真 今月の本(2007)
面白かった本などを紹介します。
2007年に読んだ本の中からの紹介です。