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NO,003 |
■ イワクラ(VOL2)
1月
編者:イワクラ学会
出版:株式会社 シオンライブラリーサービス
神社や山やあちこちにある巨石遺跡、これを総称してイワクラ(磐座)というらしい。
神が降り立つ御印、遠くからも見える目印といったところか?
これを真剣に研究している学会がイワクラ学会、結構大きな組織のようです。
で、この学会が2008年まとめたのがこの本。読んでいてなかなか楽しいです。
ちなみに本書はVOL2とある。VOL1はどこから出版されているんだろう?
少なくともシオンライブラリーサービスでは出版されていないらしい。
前半は、瀬戸内海に浮かぶ島々にあるイワクラを巡るイワクラ学会のトレッキングツアー。
普通の山登りだけでも好きな人は好きだが、そこにこのイワクラは何を祭ってあるんだとか
いわれはどうだとか、どの古文書に載っているとか考えながら仲間と一緒にトレッキングを
すると結構楽しいかもしれない。
普通の山登りやハイキングに物足りなさを感じた人には、良いかもしれない。
本書でも一緒にイワクラ学会の会員になりませんかと案内している。
新しい山登りのスタイルになるかもしれない。
と、まだ余り山登りに興味を持たないUKIは、この方面にはその気にならないのだが、
本書を読んでいて大変面白い学説を見つけた。
飯盛山や飯と銘々された山と山の間は二等辺三角形で結ぶ事が出来、肉眼では確認出来ない
ような遠距離さえも正確に二等辺三角形で結び事が出来る。これを実現出来たのが古代から
伝わる独特の測量法で、この技術は、室町時代くらいで失われたらしい。
さらに、山々を二等辺三角形で結ぶ事は古代の地図の役目を果たし、一点から二等辺の二点
に狼煙を上げる事で確実な伝達手段とした古代の通信手段だったとの説である。
この説を唱えるのは、岩田朱美さんという女性の方である。
どのような測定術か?本書では詳しく書かれている。数学パズルを好きな人にはたまらない
内容ではないだろうか?UKIはあまり数学は好きではないが、数字を多用した岩田さんの
説を読んでいるとグイグイと強く曳きづりこまれるようである。
この説はなかなか凄いよ。
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