懐かしの昭和を食べ歩く

NO,011

■ 懐かしい昭和を食べ歩く

11月

著者:森 まゆみ
出版:PHP研究所

本を手に取り、パラパラと捲っていくと懐かしいお店が沢山載っている。
楽しい本である。

著者は、あの「谷根千」の森さん、あ〜そうだったんだぁ〜と思わず納得してしまった。
著者とは、ほぼ同年代というより少し上。UKIが通っていた高校が谷中に近かったせい
もあり、「谷根千」のコミュニティー誌にあるような雰囲気はよ〜くわかります。
そんな著者が、著者自身通った懐かしいお店が紹介されている。

UKIも昔よく通ったお店が沢山載っています。
当時は、主にガールフレンドや先輩や会社の上司が、そんなお店を教えてくれた。
お店の場所だけではなく、その店は何が名物で、お店の中での振る舞いの仕方なども、
よく教えてくれた。それは、お店を紹介した事よりも、自分の馴染みのお店に自分が、
紹介した人がうまく溶け込めない事で、お店の方やいらっしゃる方へ迷惑が掛からない
ようにする配慮だったんだと本書を読んで、思い出した。
同時に紹介する人を鍛えて頂けていたという事も思い出した。

本書の最後に、グルメガイド本が売れて客が一挙に物見遊山で殺到する現象に、著者は
嘆いている。
と、同時にこの本で紹介されても、ここに載っているお店には、きっと一挙に一見客が
殺到する事は、無いだろうと著者は綴っている。
この自信は、ここに載っているお店を一歩足を踏み入れた時に、初めて感じる雰囲気を
味わえばよく解る。この時期、あえてランクを付ける国際的なグルメガイド本には掲載
されていない老舗のお店を紹介する事の意義を十分感じる本である。

紹介されているお店は、
・ビーフシチューのぱいち
・どじょう鍋のどじょう飯田屋
・お好み焼きの染太郎
・天丼の土手の伊勢屋
・焼き鳥の鳥繁
・もつ焼きの登運とん
・石焼ビビンバの清香園総本店
・ドイツ料理のゲルマニア
・鮨の新富寿し
・カレーのナイル
・喫茶のカフェ・ジュリエ
・おでんの新橋お多幸
・北京ダックの新橋亭
・ステーキの万世本店
・喫茶のショパン
・餃子のスヰートポーヅ
・喫茶のさぼうる
・鰻の喜代川
・クリームパンのサンドイッチパーラーまつむら
・大阪寿司の大〆
・台湾料理の麗郷
・シャーベットの渋谷西村パーラー
・かつサンドのまい泉青山総本店
・ビフテキ丼の赤坂津つ井
・喫茶のしろたえ
・ピザのシシリア
・とんかつ茶漬けのすずや
・ボルシチのスンガリー
・パスタのリストランテ
・沖縄料理のみやらび
・フランス料理の山手十番館
・クレソンの豚スープの珠江飯店
・シュリンプドリアのホテルニューグランド

どの店もずっと続いていて欲しいお店ばかりである。



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面白かった本などを紹介します。
2011年に読んだ本の中からの紹介です。