外国人が知っている美しい日本  

NO,006

■ 外国人だけが知っている美しい日本

  9月

著者 ステファン・シャウエッカー 
出版 大和書房 

英語を学びにカナダに留学したスイス人の著者が、そこで知合う
日本人の女性と結婚して、日本が好きになり日本に移り住む。
そして、外国の旅行者向けサイト「ジャパンガイド」を立上げる。
そんな著者の視点でみた、日本の様子をまとめたのが本書である。

スイス人である著者から見た美しい日本の風景は、
・京都美山の萱ぶき民家
・姫路城・大雪山の紅葉
・旭岳と層雲峡の温泉
・西表島と竹富島
・軍艦島
・田代島の猫
・瀬戸内の現代アート
・高松沖の男木島
・渋谷の交差点
・ゆりかもめ
・ディープな街大阪
・最先端な都市名古屋
・ナガシマスパーランド
・冨岡製糸場 
等々・・・ 

日本人にも有名な場所もあるが、えっこんな所が?とつい思って
しまうような場所や、日本人も知らないであろうと思われる場所
もあり、外国人にとってはこんな場所が好きなんだと、気付かせ
てくれる。

この「ジャパンガイド」を通じて、日本を紹介していく中で著者
が感じた事を本書では綴っている事で、UKIが興味を持った事
が、幾つかある。

まず、電車とバスの乗り継ぎ時間がバラバラな事がある。
著者の故郷、スイスでは列車とバスが連携していて乗り継ぎ時間
が殆ど無いんだそうである。
また、インターネットから英文で、予約出来る列車の指定席も、
JR東日本の新幹線と一部の特急列車に限らていて、JR西日本
の管轄にある東海道新幹線は、その予約が出来ないらしい。
UKIは、英文では予約する必要が無いので、そんな事には全く
気が付かなかった。
また、予約しても、ガード決済は、日本で発行したガードでしか
行えないらしい。これでは海外からの旅行者を増やそうとしても、
なかなか上手くいかないのではと思ってしまう。
外国人だから判る意外な盲点が本書を読むと良く解る。その意味
で、本書は奥深いものがある。

なまじ日本人だからなのか、外国人の気持ちがなかなか解らない
中、本書は、これから外国人が日本で、より快適に過ごして頂く
には、何をしたら良いかを教えてくれる格好のテキストである。








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