周蔵さんちんの塩付けオリーブ

NO,025

周蔵さんちの塩漬けオリーブ

 伊豆の棚田保存会会長 周蔵さんの本業はオリーブ農園である。
健康ブームのおかげか今オリーブの葉から抽出される成分が注目されている。
その抽出成分を100%利用出来るオリーブ茶を生産されている。

温暖な気候と空気の綺麗な西伊豆の地、農薬を使用せず潮風に吹かれて
育つオリーブの木、葉を使ったオリーブ茶と共にもうひとつ、隠れた製品がある。
それが「塩漬けオリーブ」である。

南欧に行かれた方の話によると、日本でいうお茶受けの漬物と同じ感覚で、
かの地では「塩漬けオリーブ」がテーブルに常に並んでいるそうである。
また、食事の前の一杯の時のアテにも「塩漬けオリーブ」が喜ばれている。
そんな「塩漬けオリーブ」を無農薬でかつ無添加で生産しているのである。

このオリーブ、口に入れるとオリーブの香りが拡がります。
あの普段食べ慣れているオリーブオイルの香りから、オリーブオイルの油臭
さを差し引いてそれに甘い香りを足した感覚。さらにその後に来る軽い塩辛
さが香りを払い落として行く。
そんな感覚の丸ごと種の入った何もしていないオリーブの実そのものの製品
である。

食べ方には少々、コツがあります。
塩水漬けなのでそのままでは塩っぱい。そこで実だけを取り出して器に入れ
水を注ぐ。その水の中で若干塩気が抜かれるとちょうど良い頃合となる。

ところで、そんな「塩漬けオリーブ」入手は大変困難である。
生産は葉が主体なので、手間を考えると収穫する暇が無い。
これは以前紹介した椿油も同じである。さらに、そもそも実の数が少ない。
だから商売というより、遊びのつもりで生産しているらしいのである。
さらにとても重要な事であるが、これを食べた人はほぼ間違い無く、また、
食べたいとなるらしい。結果、リピーターが大変多くすでに購入されている
方が毎年予約をするので、需要と供給が完結しているのである。
食べてみたいという方は、どなたかお知り合いを探すしか無い。
















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