半助豆腐

NO,006

■ 半助豆腐もどき

もどきである。
最も半助豆腐なるもの自体、ご存知無い方も多いのでは?
半助豆腐は、関西で生まれたお惣菜。鰻の頭でダシを取った豆腐のアラ煮のようなもの。
いわば、余り物を活用した料理である。が、これが酒の肴にしたら堪えられないのである。

☆素材:
酒・鰻のタレ
鰻の頭またはかまの串焼き
牛蒡
豆腐
醤油
山椒

作り方:
@ 鍋に水を張り沸騰させたら酒と鰻のタレを入れる
A そこに鰻の頭またはかまを入れて煮立たせる
B さらに小口切りした牛蒡と豆腐を入れ落とし蓋をして弱火で炊く
C ダシが煮詰まってくるので最後に醤油で味を調える
D 器に盛った豆腐に山椒を掛けて熱いうちに食する


馴染みの美味い鰻屋で、お土産に蒲焼を買ったらおまけに鰻の頭の串焼きを頂いた。
「小骨多いから食べる時、気をつけてね」と言われ、そのまま食べるのは癪だなぁと考え
付いたのがこれ。ちなみに何故もどきかというと鰻の頭の串焼き、頭というよりも胸鰭の
部分を焼いたいわゆるかまだったから。

ちなみに本当の半助豆腐に使う鰻の頭は、関東では手に入りません。
関西では、鰻の蒲焼を焼くときに頭も付けた一本丸々で焼く。焼きあがったら頭を落す。
タレの良く沁みた鰻の頭が遠火でじっくりと焼き上がり、最後に落とされたその頭を勿体
無いからダシとして使ったのが、本当の半助豆腐である。
関東は鰻を裂く時、一緒に頭を落としてしまう。大抵は棄ててますね。気の利いたところ
では兜焼きとして出してくれるけど、こちらは少々脂が勝っている感じ。
今回は兜焼きでも無く、かまの部分を使ったので半助豆腐もどきなんである。
















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