NO,006

■ 米を育て酒を造る

11月8日

ある時とある駅のコンコースで地場産業を紹介するワゴンが並び、産直イベント
が開催されていた。どんな物があるのかと覗いてみたら、農産物や御菓子・加工品
などの食材からコンピュータの部品である半導体まで直売をしている。
食材には大変興味あるUKIだが、半導体は喰えんなぁ〜なんて冷やかしていたら
日本酒もあるではないか。それも酒の好適米である山田錦を、地元で育てそれを
地元の酒造家に委託生産してもらった純米酒である。UKIにとって、食材の中でも
純米酒は最も高い位置にランキングする興味度の極めて高い食材である。
なんと試飲まであるではないかという事で、試飲させて頂くとこれまた「美味い!」
という事で結局一升瓶を買ってしまったのでした。

また、とある時である。
我が「関東棚田組」メンバーでもあるPOO N氏と彼お得意の親父ギャグを拝聴
しつつ酒を酌み交わしていた時である。
何でも彼の行きつけの飲み屋でやっているイベントで、田圃で自分達で作った酒
を酌み交わしながらのコンサートがある。
これが、なかなか楽しいイベントなのだそうである。米は山田錦、純米酒らしい。

さて、時は過ぎ駅のコンコースで買った純米酒も空となる。
飲んでしまえば、当たり前の事である。で、新たに買いに行こうと思った。
委託生産した酒を売っている酒屋は、自宅から車で10分大変近い距離にある。
日本酒を飲み始めて10年+25年。10年とは、我が家のしきたりで小学校3年生
より元旦に祝い事であるからと称し、その日だけ日本酒を口にするんである。
その長年の経験からか、ひとめ酒屋を見ただけで、その酒屋の気合度がわかる。
で、その純米酒売っている酒屋はかなりの気合が入っていると見た。店主は若い。
これはかなりの先を行く気合度であるなぁと感じる。
話を伺うと、仲間で山田錦を手植えし、手刈りして地元の酒造家に委託して日本酒
を造っているとの事、また収穫祭にはコンサートも行うとの事。
あれ〜、どこかで聞いたような話だなぁと思い、こんな格好の人が参加してませんか
とPOO N氏の特徴を伝えると店主「あ〜その人知ってます」
やっぱりである。ちなみにPOO N氏はかなり特徴的な怪しい人物である。


宴会の準備 豚汁作り
コンサート 器作り

そんな事がありまして、今回そのコンサートに行く事となった。
同行頂いたのは、「関東棚田組」のメンバーでもあり岩手の若い農家を束ね産直を
しつつ、カナダと赤坂にレストランを経営し、と、同時に、とある上場会社の役員でも
あるIH氏。最近仕事の関係でお会いし、それ以来意気投合して仕事そっちのけで
一緒に飲み歩いている投資会社に勤めるY氏と、今回初めてお会いする彼の友人
税理士S氏とそのご家族。昔の仕事仲間で娘さんと一緒に来たIG氏。最後に我が
「援農草刈隊」メンバーで「よゐこ」ことK氏。
もちろん特徴的な怪しい人物POO N氏ことN氏も遅れて参加である。

収穫祭はもう5年もやっているとの事で、なんとなく始まり、とても自然な雰囲気
のリラックスしたホームパーティのようです。初めてお会いする方とも旧知の知人の
ように会話が出来る、有りそうでいて、なかなか無い宴会です。
POO N氏からは飲み屋のお仲間をご紹介頂き、酒屋のご主人から田圃の持ち主
である農家のM氏をご紹介頂きました。
M氏は、地元農家と地元住民を繋ぐサイトを運営されていて偶然にも以前UKIが
メールを差し上げた方でした。

この会の発足は、飲み屋で一緒に飲んでいた農家の方とJAの方と信用金庫の
方が面白い事をやろうという事で、どうせやるなら、このメンバーで出来る事として、
地元住民と一緒に田植えと稲刈りをやろうという事から始まったらしい。
さらに、だったら酒米を作って、自分達の日本酒を造ろうと酒屋のご主人が提案して
現在に至っているとの事。
子供との対話が無くなったのは、親父が真剣に遊んでいる姿を見せていないからで
だったらそんな姿を見せよう。農家が全て企画運営するのでは無くて、参加者が、
料理を作り、みんなで分担して作り上げて楽しもう。というお話が大変印象的でした。

似た様な志向の人とはどこかで繋がっていく。世の中狭い。
悪い事は出来ないもの。である。













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地の巻 ● 伊豆の棚田
海がきれいで、米と野菜と魚料理がおいしい伊豆の民宿に通ってもう20年。
その海と大地を守っていた棚田が荒廃していると聞いたのが2001年の夏。
交流を兼ねた「棚田オーナー制度」が発足しました。その棚田のご紹介です。