富士山
稲刈り
稲刈り
稲刈り
稲刈り
はさ掛け
夕ご飯
金目の煮つけ
とこぶし
朝ごはん

NO,002

■ 棚田の稲刈り 2013

 10月 5日・ 6日

稲刈りのシーズンである。
前日の天気予報では雨との事、雨では稲刈りは中止となるのだが、特に松崎町
からの連絡は無い。本当に稲刈りやるんだろうかとこちらから問い合わせてみると
「明日は、稲刈り行います。」との事、本当にやるんですねと再度確認して、出掛ける
準備をする。

さて翌日、雨である。
本当にやるといっていたので、雨の中を出掛ける。
大丈夫かなぁ〜と思って電車に乗るが、南伊東の駅を過ぎたあたりから雨はあがる。
稲取あたりでは、道路に雨の降った痕跡すら無い。
蓮台寺では、青空が拡がっている。ああ〜晴れてよかった。
という訳で、昼前に石部に無事到着である。

稲刈り前 稲刈り後

いつも泊まる民宿が、今年になって棚田のリピーターの人が多く泊まるようになり
その方々が、稲刈りや来年の田植えの予約をその場でするようになったらしい。
こちらは、日程が決まるまで行けるかどうかわからないし、一人なので、気が引ける。
というより、予約の電話を入れたらすでに予約で満員なので、田植えや夏休みの草刈
や稲刈りの時期は、泊まれない。
で、仕方なく以前お世話になっていた民宿に1日居候となる。
この民宿、高齢で民宿仕事が大変で、もう数年前より民宿を止めているのだが、こんな
事情なので、ここ数年は、また居候でお世話になっている。
棚田の復活で、リピーターの方がようやく定着し始めたものの、泊まれる民宿の不足が、
新たな問題になりつつある。
棚田維持は、様々な問題をクリアーにしていかなければならない。

さて、稲刈りである。
今回の予定は、本日稲刈りを終了して、ゆっくりとして、明日朝からかわはぎ釣りをと、
考えているので、てきぱきと稲刈りをしなくてはならない。
棚田は、いくつかのエリアに分かれて、地元の指導員に方が付く。が、UKIのエリアは、
リピーターの方々でいわばベテランさんが多く、指導員の方も下の古代米を兼務で担当
されているとの事で、「じゃあ〜」と言って行ってしまう。
田植えと同じく稲刈りも一人で刈る事となる。
同じエリアで、ひとつ下の棚田のオーナーの三島から来たご夫婦の方と喋りながら、
手を動かして稲を刈る。

稲を刈っていると、稲株のとぐろを巻いてちょこんとおとなしくしてる蛇がいる。
鎌でチョイチョイやっても逃げない。
近くにいた別のエリアの指導をされている、顔なじみのおじさんに見てもらう。
そのおじさん、やってくるなり「これは、まむしだ!!」といい、はさ掛けの竹で蛇の頭を
抑え込む。別の地元の方が鎌で頭を落とし、心臓を取って皮を剥ぐ。あっという間である。
この時期のまむしは、卵を抱えていて気が立っているらしい。
飛びかかってくる事もあるらしい。噛まれたら、大変である。
でも、稲株でとぐろを巻いていたこのまむし、おとなしくしている。聞くとまむしの動作は、
鈍いんだそうである。鈍いのと飛びかかるとのギャップが大きく、どんな対応をすれば、
いいのか戸惑う。
まあ、でも噛まれたら大変なんだそうである。明日かわはぎ釣りどころでは無いそうで
ある。

棚田 棚田

なんて事もありながら、ごご4時には稲刈りを終了する。
お世話になる宿のおじさんは、別のエリアでまだ指導中なので、先ほどまむしを捕まえて
くれた港でよく会うおじさんと世間話をしながら、集落まで下る。
今年は、刺し網のイセエビもあまり良くなく。この時期回遊してくるソウダガツオも姿を見る
ものの、喰いは悪く、鯖ばっかり釣れるとの事。水温がいつもより高いらしい。
そんな話をしながら下るが、その道筋、何匹か木の上に乗った猿を見つける。
今年は、猿の被害が連年よりさらにひどいらしい。

宿に帰り、熱い温泉にゆっくりと浸かり、夕食を頂く。
今回は、お願いをして特別に金目の煮つけを出して頂く。この宿の金目の煮つけは絶品で
ある。今回は切り身ながら、ちゃんと頭とかまも付いている。
刺身はいさき、この時期よい脂がいきわたり、初夏のいさきとはまた違った美味しさである。
ああ〜、また来年もお世話になろう。











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地の巻 ● 伊豆の棚田
海がきれいで、米と野菜と魚料理がおいしい伊豆の民宿に通ってもう20年。
その海と大地を守っていた棚田が荒廃していると聞いたのが2001年の夏。
交流を兼ねた「棚田オーナー制度」が発足しました。その棚田のご紹介です。