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NO,002

■ 伊豆の棚田2021 代かき 草刈り 畦塗り

    4月23日・24日

 二年振りの伊豆の棚田である。
コロナ禍で、昨年の田植えイベントは中止。稲刈りは、UKI
が関節炎になって伺う事が出来なかった。なので今回二年振り
の棚田である。今回は、代かきと草刈りと畦塗りを一緒に行う
ボランティアの募集で、水曜日から日曜日迄の5日間行うもの
だが、UKIは金曜日土曜日の2日間参加する事とする。

  いつもの電車で蓮台寺迄向かう。
電車を降り駅の改札に向かうと、窓口のシャッターが閉まって
いる。この駅もとうとう無人駅になってしまった。これも一連
のコロナ禍の影響で、電車を利用する旅行客が減少した為なの
だろう。
その蓮台寺駅前のバス停からバスに乗り、松崎のいつもの宿に
向かうと、宿の全ての窓が開けられて皆で掃除をしている。
声を掛けて挨拶をする。昨日迄、二週間の間、貸切で映画撮影
のスタッフが泊まっていたとの事。
スタッフ全員は事前にPCR検査を済ませて、陰性である事を
確認した上で撮影に臨まれた事。映画撮影も大変である。

畔塗り講習 畔塗り講習

  さて、宿に荷物を置いてバスに乗ろうとするが、4月1日
のダイヤ改定でいつものバスが1時間後でないと乗れない事が
分かる。また、今回はコロナ禍での三密を避ける為に、石部の
公民館からの送迎が無いので、標高が300メートル近くある
棚田の交流センター迄の1.5キロの急な坂道を歩いて行かな
ければならない。
このコロナ禍での運動不足を補う為にはよいのだが、既に還暦
を過ぎた身としてはしんどいものがある。

  松崎で待ち、ようやくやって来たバスに乗り、石部に着く。
以前は民宿をやっていて、20年以上もUKIが毎年お世話に
なっていたものの、ご高齢となり民宿をやめてしまったご夫婦
のお宅にご挨拶に伺う。お二人ともお元気にされていて、安心
をする。


全景 畔塗り

   頑張って棚田に上がる。 
予定の時間に少し遅れるが、まだ昼休みの時間であった。
松崎町のご担当の方にご挨拶して作業を始める。
作業は草刈り機での畦の草刈りである。既に代かきは終わり、
今日は草刈りのよう。代かきをして、畦の草刈りをした上で、
畦塗りを行うとの事。今迄、お米作りのお手伝いを20年以上
行っているが、代かき作業の経験はまだ無いので、今回初体験
が出来ると思っていたのだが残念である。

  畦の草刈りも初めの体験である。
平らな畑での草刈り機での作業は体験済みでだあるが、斜めに
土を盛った畦の草刈りは初めてである。草刈り機を斜面に合わ
せたり、水が張られた面を草刈り機の齒で水を弾かないように
草を刈る作業が慣れないので大変である。 

  翌日。今日は、畦塗りである。
集合時間は昼の12時半だが、それまでの時間を宿で過ごして
いても仕方がないので、バスの時間も考慮して、午前9時半に
棚田に到着して、午前の作業に参加する。
午前の作業は、棚田保存会の方々と一緒に草刈りである。昨日
と同じように、畦だけでなく棚田の石垣の草も刈る。
石垣に草刈り機の齒を当てる程、草を徹底的に刈る。これだと
草刈り機の齒がすぐにヘタってしまいそうだが、そんな事は、
気にせずにガンガンいくのが石部流である。

  休憩時間に棚田保存会の方々とお話をしたら、何人かの方
が、UKIと同じく最初は棚田オーナーだったのが石部を気に
入り、セカンドハウスとして石部の家を借り自宅と石部を往復
する生活をしついるとの事。そのような方々がこの棚田を守っ
ているのを初めて知った。

  昼になり、畦塗りに参加する人達が集まって来る。
UKIのような棚田オーナーと静岡市の大学生である。大学生
は授業のフィールドワークの一環として、何年も前から田植え
と稲刈りに参加されている方々である。

  で、畦塗り。
二人一組で作業を始める。
手順は、三本鍬で土を盛り平鍬で土を馴らす。UKIと一緒に
作業をする方は、今年初めて参加する方々で、UKIが以前に
お世話になった松崎のゲストハウスに宿を取っているとの事。
将来、石部にセカンドハウスを持ちたいと考えているのだそう。
そんな方が増えてこの棚田を守ってくれれば、この棚田もこの
先、ずっと継続して維持されるであろうと感じたのであった。




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地の巻 ● 伊豆の棚田
海がきれいで、米と野菜と魚料理がおいしい伊豆の民宿に通ってもう20年。
その海と大地を守っていた棚田が荒廃していると聞いたのが2001年の夏。
交流を兼ねた「棚田オーナー制度」が発足しました。その棚田のご紹介です。